先祖調査に役立つ三つのサイト

2020年09月20日

 

 日本の先祖調べがアメリカのような国民的な趣味に育つかどうかは、どこまで手軽に情報が手に入るようになるかにかかっています。
 アメリカのように国勢調査の記録、軍隊記録、墓地の記録、移民の記録などが、インターネットで自宅に居ながら検索できるようになれば、ちょっと調べてみようかと思う人も多くなるはず。そして、何らか記録が見つかれば、そこから興味が出始めるようになるでしょう。

 いまの日本でも、じょじょにネットでご先祖のことを調べることができるようになってきました。現在、先祖調査にもっとも役立つサイトを三つ紹介しましょう。


 国立国会図書館デジタルアーカイブ横断検索

 政府の記録や外交記録を大量に保管している国立公文書館と全国の文書館のデータを横断で検索できる便利なサイトです。ご先祖が公務員だった方、軍人だった方、東京に居住していた方などの場合、高確率でご先祖の記録を発見できる可能性があります。
 北海道立文書館など、この横断検索に参加していない公文書については、個別のサイトで検索する必要があります。近い将来、全国の公文書館に所蔵されている文書をすべて横断検索できるサイトが開発されることを待ち望んでいます。


 Googleブックス
 

 Googleはアメリカの大学図書館から借り出した本をスキャンしたデータを、Googleブックスで公開しています。著作権の終了しているものは全文を読むことができ、権利が消滅していないものや不明のものは検索にヒットした語句を含む数行のみが表示されます。
 これまでにGoogleがスキャンした文献の数はゆうに2000万冊を超えるといわれ、そのなかには日本の文献も大量に含まれています。とくに先祖調査の情報源としてよく使われる市町村史、紳士録も含まれているため、ぜひ一度はご先祖の名前を検索してみると良いでしょう。
 著作権が保護されている文献は、サイトでは一部しか見れませんので、最寄りの図書館に図書館間相互貸借を依頼することになります。この制度は、図書館が図書館から本を借りるもので、全国の図書館の本を最寄りの図書館に取り寄せてもらうことができます。
 Googleブックスのもう一つアピールしたい点は、日々進化していることです。一か月前にはヒットしなかった検索がヒットしたり、ヒットする件数が増えていることも珍しくはありません。ぜひお試しください。

 最後は、


 ファミリー・サーチ
 

 ファミリー・サーチは世界中の家族歴史探求者に多大な貢献をしているサイトですが、残念ながら日本での知名度はいまひとつ広がっていません。知っていても、教会員以外は利用できないと思っている方もいます。そんなことはありません。誰でも無料で利用することができます。
 ファミリー・サーチによるご先祖のマッチング(ご先祖とご先祖の結び合わせ)は、先祖調べの壁を壊し、戸籍では不可能な傍系、姻族の調査を可能としてくれる夢のようなシステムなのです。
 しかし、ファミリー・サーチがその真の力を発揮するためには、なんとしても系図の登録者を増やす必要があります。 
 一日もはやく日本の方々がファミリー・サーチの機能の素晴らしさを理解し、積極的に自分の家系図をアップする日が来ることを願っています。