あなたの家の氏神について
2019年11月14日
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あなたの家に氏神が存在することをご存じでしょうか?
王政復古により神道を国家宗教とした明治政府は明治4(1871)年4月、「郷社定則」「大小神社氏子調方」「大小神社神官守札差出方心得」という通達を矢継ぎ早に出し、戸籍編製区のうちに郷社(府県社の下で村社の上)を設置し、国民は必ずこの郷社の氏子になるように命じました。そして郷社は彼らを「氏子帳」に記載し、氏子は戸長(村長)を通じて「氏子守札」を必ず受け取り、これを「帝国臣民の国籍所有の証明書」として終生所持するように命じられたのです。
明治5(1872)年に近代最初の戸籍である壬申戸籍が編製されると、この本籍地の付近にあった郷社はその家の氏神として記載されました。
この国民を氏神と結びつける制度は「個人」が対象とされたため、「家」を単位とする戸籍制度と矛盾することから、明治6(1873)年5月には廃止されましたが、戸籍上の氏神記載は壬申戸籍が使用された明治19(1886)年過ぎまで続きました。
このとき決められた郷社が、あなたのご先祖の氏神ということになります。