読み方がいろいろある大豆生田さん

2018年11月20日


 大豆生田さんという苗字があります。読み方は「おおまめうだ」「おおまみゅうだ」「おおまめだ」など22通りもあると言われています。近年では、玉川大学教授の大豆生田啓友氏が有名ですね。この人は「おおまめうだ」です。

 四文字で読み方もいろいろ。由来も複雑なのかと思いきや、実にわかりやすい。植物性タンパク質が豊富で味噌、醤油、豆腐の原料となり、畑のお肉といわれる大豆は、昔から日本人の食卓に欠かせない食材でした。そんな大豆を植えた畑が大豆生田というわけ。


 大豆生畑と書かずに、生田と書いたところが面白い。地名の田は水田に限らず、畑のことも言えば、単に接尾語で場所をあらわしていることもあるのです。なお大豆畑さんはいないようですが、小豆畑さんはいます。

 大豆生田という地名は現在、山梨県北杜市須玉町にあって「まみょうだ」と読ませていますが、苗字は栃木県に密集しています。この栃木県の大豆生田さんは、かつて栃木県にあった大豆生田地名から発祥したものですね。関連地名の大豆田も各地にあり、そこから出た大豆田さんもいます。